スターフライヤー、おまけにヨーロッパの格安航空会社
先日、所用で北九州に行ったのであるが、初めてスターフライヤーなる航空会社を使ってみた。東京と北九州空港の間を飛んでいる航空会社である。(2007年9月から、東京と関西空港の間も飛んでいるらしい。)
これまで、何度か北九州に飛行機で行ったことはあるのだが、何となく、ANAやJALを使っていた。東京と福岡間のスカイマークは知っていたのだが、スターフライヤーは最近まであまり認識がなかった。スカイマークも就航当初は何度か乗ったが、何となく「安かろう悪かろう」的イメージがあり、会社の出張で行くことが多いため(運賃は気にしなくて良いので)最近は遠ざかっていた。
とは言え、大手航空会社の寡占により、高止まりしていた航空運賃に最初に風穴を開けたスカイマークの功績は大きいと思う。
さて、スターフライヤーに乗った感想であるが、なかなか良い。何が良いかと言うと、運賃もそこそこ安いのにもかかわらず、「安かろう悪かろう」ではなく、プラスアルファの付加価値を付けようと頑張っているのである。特に、全席に液晶モニタが付いており、プログラムも(少ない予算の中でタイアップとかを最大限に活かして)かなりのチャンネル数があり飽きずに1時間半を過ごすことができた。JALやANAの国内線でも、時々液晶モニタが付いた機体に乗りあわせることがあり一瞬期待してしまうのであるが、大体は何もやっておらず、「見たければプレミアムシートなり国際線に乗れ」的な高飛車な雰囲気をいつも感じてしまう。
スターフライヤーには液晶モニタ以外にも、以下のウリがある。
- 座席が革張りで、前後の座席間隔が広い(HPによると他社より12~15センチ広いらしい)
- ドリンクサービスはタリーズコーヒーなど何となくプレミアム感がある。
- カップホルダーがついている。
- 座席下に電源コンセントが付いており、パソコンなどに利用できる。
- ヘッドレストが調整可能。
上記のうち、4と5は実は乗車時には気付かずに、さっきHPを見て気付いた。3は気付いていたのだが、他の航空会社と同様に格納式のテーブルにもカップを差し込む穴があったので、乗っているときにはこのカップホルダーの使い道が判らなかった。少し高い位置にあり、飲み物のカップを置くには少し違和感があった。が、HPを見ると、このカップホルダーには飲み終わったカップを入れろと書いてある。確かに、いつも、飲み終わったカップの置き場に困っている(いつもクシャクシャにしてシートポケットに入れたりしている)のでこれは良いアイデアだ。ということで、HPを見て、さらにスターフライヤーの心配りに感心してしまった。
少し話が変わるが、格安航空会社ということで、以前、乗ったヨーロッパの代表的格安会社についても少し触れておく。(すべて、2003年の話なので、今は変わっているかもしれないことをお断りしておく。)
私が乗ったのは、easyjet(イージージェット) と Ryanair(ライアンエアー)で、どちらも当時の2大格安航空会社であった。ロンドンを中心にヨーロッパの主要都市を結んでいるのであるが、とにかく安い。基本はweb予約のみであり、おもしろいことに、運賃は刻々と変わるので、買い時が結構難しいのである。需要を見て値付けしているのであろうが、必ずしも待てば下がるわけでもなく、結構ギャンブル的な感覚が味わえる。ただし、私のような小市民は、買った後もその後の値段の上下が気になって、あまり精神衛生上良くないのであるが・・・。
私が利用した路線の一例を挙げると
ロンドン(Stansted Airport) → ローマ(Ciampino Airport) : Ryanair \6,000
ヴェネチア(Marco Polo Airport) → ロンドン(Stansted Airport) : easyjet \10,000
である。当時の記録をみると、ロンドン ⇔ ローマは、\2,000 ~ \20,000 、ヴェネチア ⇔ ロンドン は \3,000 ~ \18,000 のような値付けであり、バラつきはあるものの、総じて日本の国内線と比較すると格安である。当然コスト削減は徹底しており、チケットレスであるし(webで購入した時に表示される購入番号を空港カウンタで伝えるだけである。座席予約はなく早く機内に入った者から好きな座席に座る)、機内のドリンクサービスも有料である。でも、機体は清潔であるし、移動するという目的には何の問題もない。
Ryanair(Ciampino Airport にて)
ただし、1点注意がある。既に気付いた人はいるかもしれないが、上記の空港は、ロンドンは Heathrow Airport(ヒースロー)ではないし、ローマも Fiumicino Airport(フィウミチーノ)ではない。実は、格安航空会社は空港使用料の安い都市近郊の空港を使うことが多いのだ。ちなみに、Stansted Airport はロンドン市内(Liverpool Street)から電車で45分、Ciampino Airport はローマ市街から電車で40分くらいであるから、東京-成田よりは近いと言える。
それにしても、日本の場合、チケットレスと言いながら、自動チェックイン機、保安検査入口、ゲート入口でそれぞれ紙を発行する理由は何なのだろうか?1回で十分なような気がするが・・・・。
話は長くなったが、次回北九州に行くときには、またスターフライヤーを使いたいと思う。(次に行く予定はないのだが)
今、日本にも、jetstarを始め、格安航空会社が参入し始めているので、今後、彼らの活躍に注目したいと思う。とは言え、日本は、空港使用料が高いからな・・・
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