東京電力 2023年値上げ後の従量電灯B・スタンダードSとアクアエナジー100の比較
2023年に東京電力の電気料金の値上げが実施された。
具体的には、従量電灯Bなどの規制料金は6月から、スタンダードSなどの自由料金は7月から値上げとなる。
東京電力の電気料金の計算式は以下の通りである。(東京電力のサイトから引用)
近年、ロシアのウクライナ侵攻などの影響で燃料費が高騰したことで燃料費調整額が高くなっていた。
規制料金は燃料費調整単価に上限が設定されており、近年は上限に張り付いていたため自由料金に比べ割安になっていたのだが、今回の値上げにより、燃料費調整単価の算出基準が見直されて規制料金でも上限に達しないレベルになったため、従量電灯BもスタンダードSも全く同じ電気料金となる。
一方、我が家の場合は、以前の記事「電力会社を切り替えた ~ ENEOSでんき から アクアエナジー100へ」で書いたように、2022年に東京電力の「アクアエナジー100」というプランに切替え、今に至っている。アクアエナジー100は水力発電所での発電した電力を供給するプランであるが、当然ながら発電された電力に色が付いているわけではないので、あくまでも建前であり、この建前から、基本料金や使用単価は割高であるが燃料費調整額がかからないのが特徴である。なお、アクアエナジー100は2023年1月11日を以って新規申込受付を一時停止している。
電気料金を計算する上での各プランの単価は以下の通りである。
- 黄色部分のみ従来電灯BとスタンダードSで若干異なる。
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金や、2023年2月の検針分から適用されている国の激変緩和措置による値引き(7円/kWh)は、全てのプランで共通なので本記事では考慮していない。
【値上げ前】 従量電灯B スタンダードS |
【値上げ後】 従量電灯B スタンダードS |
アクアエナジー100 | ||
基本料金 (A) |
10 | 295.24 | 295.24 | 570.24 |
15 | 442.86 | 442.86 | 855.36 | |
20 | 590.48 | 590.48 | 1140.48 | |
30 | 885.72 | 885.72 | 1710.72 | |
40 | 1180.96 | 1180.96 | 2280.96 | |
50 | 1476.20 | 1476.20 | 2851.20 | |
60 | 1771.44 | 1771.44 | 3421.44 | |
電力量料金 (kWh単価) |
~120kWh | 19.91 | 30.00 | 23.86 |
~300kWh | 26.51/26.49 | 36.60 | 23.86 | |
300kWh超 | 30.60 | 40.69 | 30.60 |
我が家の関心事は、この値上げ後の料金形態において、従量電灯B・スタンダードSの電気料金とアクアエナジー100のどちらが安いのかということである。当然ながら、月間の電力使用量と燃費調整単価によって変わるので、その関係をグラフにしたのが以下である。
グラフの線上がちょうど従量電灯B・スタンダードSとアクアエナジー100の電気料金が同額となる条件であり、その線より上であれば(燃料費調整単価が高ければ)アクアエナジー100の方が安くなる。
これを見れば、2023年7月の燃料費調整単価(-2.95円/kWh)で40A契約の場合、月間の使用量が193kWh以上であればアクアエナジー100の方が安価になることが判る。
我が家も今後このグラフと燃料調整費単価の推移に着目してプラン変更を検討していきたいと考える。
では。
最近のコメント