映画「ドクター・デスの遺産 BLACK FILE」を観た
以前はGWや正月などの長期休みの時には、近くのレンタル店で映画のblu-rayを借りて観るのが自分の定番だったが、最近はわざわざ借りに行ってまで観たいと思う作品がなくなってきたので(それは齢のせいかも)、Amazonプライムビデオで十分かと思っている。
そして、この正月に観たのが「ドクター・デスの遺産 BLACK FILE」。
プライムビデオで流れる予告が面白そうだったので以前から気になっていた作品だ。
2020年11月公開なので「何をいまさら」感が強いが、プライムビデオでは最新作はやっていないので仕方がない。
内容は安楽死殺人を扱ったもので、病魔による苦痛から解放されるため、本人と家族の依頼を受け無報酬で(映画ではそれを思わせる発言があったが原作では違うらしい)安楽死を請け負う医師(実際は医師免許を持っているわけではない)とそれを追う刑事の話である。
原作は中山七里、監督は深川栄洋、メインキャストは綾野剛、北川景子、木村佳乃、柄本明。
原作者と監督は存じあげなかったが、キャストはなかなか豪華で、特に木村佳乃と柄本明の演技はさすがと思わせるものがあった。
さて、映画の感想であるが・・・・
重いテーマを扱っているだけに、よい意味で観た後に後味の悪い作品に仕上がっていることを期待していた。
映画の煽り文句も
本人の意思と家族の同意のもと実行される安楽死は殺人と言えるのか。被害者が存在しない殺人は罪に問われるのか。
事件の真相が明らかになるにつれて、捜査する側の正義は揺れ、モラルは崩れ、危険な錯覚に落ちていく──。
となっており、北川景子も刑事でありながら「この事件、被害者ってどこにいるんですか?」と言うなど、前半までは、一体、最後にどう締めくくるのか? と興味を持って観進めたのだが・・・・
悪い意味で裏切られた。
「犯人は意外な人物だった」までは良かったが、正体発覚後明らかに異常な猟奇的な行動を取り始めるのだ。
まあ、そうしてくれると何の気兼ねもなく犯人逮捕に向かって邁進でき、テレビのサスペンスドラマのノリに移行できるのであるが、だったらこのテーマでなくてもよくない? ということである。
書評サイトを流し読みしてみただけが、原作ではこのテーマを正面から捉えているようだ。まあ、テレビ局が関わったエンタメ作品だから仕方がないか。
最後に、綾野剛の娘の沙耶香(結構重要な役)を演じている子がどこかで見たことがあるような気がしていたが、NHK総合「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」で日直アシスタントを務めている田牧そらちゃんだった。
バラエティ番組で見る限り普通の素人かと思っていたが、本作では重要な役を演じ切っていた。みんなすごいね。
では。
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