スマホ充電時の電流を測ってみた ~とりあえず短いコードを買っとけ~
最近、余ったポイントでUSB電流計なるものを買ってみた。
スマホを充電する際の電流が測れる代物である。
測ってどうするの ・・・ っていうツッコミには、「電源やケーブルで充電時間が変わるのでそれを確認するため」ということになるのだが、正直、私の場合、毎晩就寝中に充電しているので、充電時間を気にしたことはない
・・・ 要は、単なる興味である。
電流、電圧、積算電流が測れる優れもの。私が購入した時は 899円(税込、送料込)
なお、スマホの急速充電の仕組みについては、以下のページが詳しい。
私の使っているスマホ Zenfone5 の充電については、以下の 価格.com のクチコミも興味深い。
とりあえず難しい話は抜きにして、早速私の持っている機器で電流を測ってみた。
測定に使用した機器は以下の通り。
スマホ
Zenfone5 A500KL ・・・ ASUS製のSIMフリースマホの日本版
残容量が40~60%の時に測定した。
ACアダブター
以下の2つを使用した。
- ASUS標準電源
Zenfone5に付属していた出力電流 1.35Aのありふれたアダプター
- バッファロー USB充電器 BSIPA09BK
2A対応、複数ポート、過電流検出あり、安いという条件で購入したもの。
買ったあとよく見たら、iPad/iPhone対応との記載があるが Androidの記載なし、また 2A対応しているのは 4ポート中1ポートのみであった。(今回はそのポートを使用)
microUSBケーブル
以下の6本を使用。付属品以外は100均製品である。
表記の寸法は、ケーブルの長さ(コネクタ部は含まず)をメジャーで計測したもの。
- ダイソー カラーケーブル(充電・通信 101cm)
- Zenfone5付属ケーブル(充電・通信 90cm)
見た感じ普通のケーブル
- ダイソー 黒色ケーブル(充電・通信 51cm)
- ダイソー 白カールコードケーブル(充電・通信 40cm程度)
- maxell モバイルバッテリー付属ケーブル(充電のみ 19cm)
maxell製 mobile VOLTAGE MPC-R1700の付属ケーブル
- Panasonic モバイルバッテリー付属ケーブル(充電のみ 10cm)
モバイル電源 QE-QL202PHの付属ケーブル(プーさんです ・・・ )
見た感じのケーブルの太さは
No4 < No1, 2 < No 3, 5
といった感じである。(No6のPanasonicは断面が楕円なので除外)
そして測った結果が以下のグラフ。
赤が電流(左目盛)、青が抵抗=電圧÷電流(右目盛)
【2017年12月16日追記】
たおかさんのコメントでのご指摘通り、この抵抗値はケーブル単体のものではありませんので、ケーブルの評価という観点では意味のないものでした。
電圧は、ASUS標準電源で 5.12~5.14V、バッファローの電源で 4.95~5.04Vくらいの変動なので、電流の変動に比べれば無視できる。すなわち、各ケーブルの単位時間当たりのバッテリー充電容量=電流×電圧 は、電流に比例していると考えてよい。グラフにプロットした 抵抗=電圧÷電流 も電流に反比例していることがわかる。
最後に今回の測定でわかったことを整理する。
- バッファローの電源に比べ、ASUS標準電源の方がケーブルの違いに依る電流の変動は少ないが、いずれにせよ、ケーブル長が短い方が電流値が大きい、すなわち早く充電できる傾向にあった
- その結果、最短のモバイルバッテリーの付属ケーブル(No5, 6)が最も電流値が大きかった。なお、この2本だけが充電のみ(通信不可)であったのだが、その影響は不明である
- 一方、長さの割には Zenfone5付属ケーブル(No2)も優秀であった
- Zenfone5 の充電電流は 1Aを超えない(これは、冒頭に挙げた価格.comのクチコミの内容とも合致する)
- 見た目の太さはあてにならなかった
- スマホの充電モードには「AC」と「USB」の2種類があり、「AC」が急速充電モードで、充電のみのコードでないと「AC」にはならない、といった情報も見かけるが、今回測った全ての組み合わせで充電モードは「AC」であった。
では。
【2015年8月30日追記】
上記の実験で1番優秀だったのは⑤⑥でいずれもモバイルバッテリーの付属ケーブルで、100均のケーブルは数値上は少し劣る結果となった。
だが最近、100均のケーブルで⑤⑥並みのものを見つけた。
セリアで売っていた「切替スイッチ付 スマートフォン用USB充電・データ通信ケーブル」というものである。製造元は ECore 社というところで、iphone用のLightningケーブルを100均に提供しているのもこの会社であり、製品の企画、品質、ひいてはパッケージデザインまでどれも秀逸である。
上記の実験で1番優秀だったのは⑤⑥でいずれもモバイルバッテリーの付属ケーブルで、100均のケーブルは数値上は少し劣る結果となった。
だが最近、100均のケーブルで⑤⑥並みのものを見つけた。
セリアで売っていた「切替スイッチ付 スマートフォン用USB充電・データ通信ケーブル」というものである。製造元は ECore 社というところで、iphone用のLightningケーブルを100均に提供しているのもこの会社であり、製品の企画、品質、ひいてはパッケージデザインまでどれも秀逸である。
切替スイッチ付 USB充電・データ通信ケーブル(ECore社のサイトより)
名前からわかるように、コネクタに切替スイッチが付いており、データ通信モードと充電モードを切り替えられるようになっている。
Zenfone5で、それぞれのモードで充電してみたところ、モードによる電流の差は見られなかったものの、いずれのモードでも 0.97~0.98A で最優秀の⑤⑥と同レベルであった。当然ながら、データ通信モードにした場合は通信も可能だ。
これは買いである
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コメント
こんにちは。どうぞお願いですから気分を悪くせずに読んで下さい。誹謗中傷をする意図も、ブログ主様の気分を悪くさせる意図は毛頭ありません。ブログ内容に問題があるため投稿させていただいております。誤った考えであってもインターネット上に公開されると、それを信じてしまう人がいることを危惧しております。
「2015年5月 5日 (火)スマホ充電時の電流を測ってみた ~とりあえず短いコードを買っとけ~」を、かなりの違和感をもって拝読いたしました。
充電ケーブルについては、「短いこと」や「電流が流れる部分の(つまり、ケーブルのビニール製などの被服部分は含まない)断面積が大きいこと」さらには「導電性の高い物質(たとえば、鉄よりもアルミニウム、アルミニウムよりも銅)を使うこと」が充電ケーブルそのものの抵抗値を下げることになるわけであります。
なにやら抵抗を測ってとブログを読んでいると、測っているものは充電ケーブルのもつ抵抗値を測っているわけでなく、充電器からみたところの負荷であるところのスマートフォンの抵抗値を測っているではありませんか。それで云々という説明をされているようですが、それでは、充電ケーブルそのものの評価をしていることにはなりません。電気回路の基礎を理解している人であれば、全ての人が私の意見に賛同すると確信します。
充電ケーブルの評価をするのであれば、充電ケーブルでの電圧降下を測定し(つまり、充電器側の出力電圧を測り、また、スマートフォン側での入力電圧を測り、その差を電圧降下とする。電圧降下そのものは数百ミリボルト以下でしょうから、精度の高い2個の電圧計が必要です。)、そして、電流の測定を行えば、充電ケーブルのもつ抵抗値を算出できることになります。いずれにしても、電圧計や電流計を入れることによる誤差は生じますが、充電ケーブルを評価するための一応の基準にはなるかとは思います。
ごめんなさい!!ブログの内容がおかしいままブログを放置させるのは、ブログ主様のためにならないと思い投稿させていただきました。このページは削除されるのが宜しいかと思います。この私のコメントも同時に削除していただいて結構です。電気に関すること以外のブログ、頑張ってください。ではでは。失礼します。
投稿: たおか | 2017年12月10日 (日) 15時34分
たおか さん
コメントいただき、ありがとうございました。
正直、私はこの分野に詳しいものではなく、趣味で測定したものですので、間違いのご指摘はありがたいです。
おっしゃる通り、この記事で測定したのは、系を流れる電流で、それと電圧から単純に計算した抵抗値はケーブル単体のものではありません。(ケーブル自体の抵抗値がはこんなに大きいハズはないですよね。)
ただ、充電に要する時間は系を流れる電流の大きさに依存するので記事全体の趣旨や結論は変わりません。
ご指摘内容は記事の中で注記させていただきます。
投稿: Toshi | 2017年12月16日 (土) 11時14分
あなたの実験は指摘通り間違ってますよ。
何度か繰り返してデータを出しては?
ケーブルの抵抗値の認識と、充電系の総合的なデータでは全く違います。
バッテリーが同じ曲線データを出すわけがありません。(バッテリー設計でデータ調査してるので。)ケーブルの抵抗はより充電系のバラツキが大きいです。
知識が無いって穏便に指摘されてるのに、知識無用の自己採点優先ってトップに記載してください。
馬鹿も度が過ぎると・・・・貴方が、他で他人のHPが出鱈目って思える状況をあなた自身も行ってるのですw
投稿: 意味不明 | 2018年7月18日 (水) 23時33分
意味不明さん
コメントいただき、ありがとうございます。
先に、いただいた質問に答えます。
> 何度か繰り返してデータを出しては?
この時のデータは残っていないのですが、確かそれぞれ2~3回測って大きな変動はなかったと記憶しています。
この測定で、値がある程度安定している(測るたびに変動していない)ことは、記事中の、電源を変えた2つのグラフにおいて、ケーブル毎に同様の傾向がでていることからもわかります。
それで、意味不明さんが言う「間違っている」部分を、もう少し具体的にご指摘いただけますでしょうか?
投稿: Toshi | 2018年7月31日 (火) 22時53分