宅内LANギガ化計画 ~ その2 実行編
3ヶ月半前の記事「宅内LANギガ化計画 ~ その1 事前検証編」で
とりあえずギガ化への問題点は解消したので、あとは実行に移すのみだ。
と書いたが、先日、やっと宅内LANのギガ化を完了した。
その記事で書いた通り、「ギガ化に大きな障壁なし」との確信は得たものの、現時点で我が家でのギガ化のニーズはそれほど大きくなく、なかなか実行に踏み切れなかったのであるが、PCデポの広告で アイオーデータのギガHUB ETG-ESH5 が 980円で載っており思わず購入したことから、ついに重い腰を上げてしまった。(ちなみに、ETG-ESH5は部屋のHUBの置換用で、センターHUBには既に購入済みのコレガの8ポートのギガHUB CG-SW08GTX2W を使用)
ちなみに我が家では、宅内LANはパナソニック電工のマルチメディアポートで構築しており、マルチメディアポート内のセンターHUBから各部屋へ配線している。
今回のギガ化の手順は以下となる。
- 各部屋に繋がっているLANケーブルを成端する(RJ-45コネクタを付ける)
- 既存の100BASEのHUBとLAN端子台をマルチメディアポートから取り外す
- 2で空いたスペースに新しいセンターHUBを設置する
- 各部屋のHUBやLANケーブルを1000BASE対応に交換する
それでは、1から行ってみよう。
1.各部屋に繋がっているLANケーブルを成端する(RJ-45コネクタを付ける)
上の写真のように、各部屋に繋がっている青いLANケーブルは、マルチメディアポート内で芯線にバラされて一旦LAN端子台に接続され、そこから短いグレーのLANケーブルでセンターHUBに接続されている。この構造は、ノイズを増やすだけで何のメリットもないので、LANケーブルを成端して直接センターHUBに挿すこととする。
まず成端作業に入る前に、作業方法を復習する。
私の場合はいつも LAN工事ドットコムさんのサイトを参考にさせてもらっている。このサイトにも記載されているように、LANケーブルのコネクタ接続方法には、A配線とB配線の2種類があり、既存のケーブルがどちらで配線されているのかを認識する必要がある。(自分でケーブルの両端を成端するのであれば、A・Bどちらかに統一すればよいだけの話であるが、今回は一方(部屋側)が加工済みのため、もう一方もそれに合わせる必要がある。)
A配線とB配線 ~ LAN工事ドットコムさんのサイトより転載
LAN端子台には下の写真のように番号が振ってあり、これが芯線の番号と思われる。現在の接続を確認してみると、まさにA配線であった。
「事前検証編」に書いた通り、今回は、激安工具 LANケーブル制作セットを使って、サンワサプライ のRJ-45コネクタ ADT-RJ45-10S を取り付ける。また、成端後のチェックは、LANケーブル制作セットに付属のテスタを使用した。
このケーブルテスタは、親機(左側)と子機(右側)に、それぞれLANケーブルの両端を挿してテストを行う。スイッチを入れると、親機側の芯線の番号に対応してLEDが1から順に点灯し、それに同期して、導通している子機側の芯線の番号のLEDが点灯する仕組みである。
すなわち、子機側のLEDが、1から8まで番号順に全て点灯すれば、正しくストレート配線されていることになる。
上の「マルチメディアポートの中」の写真で判るとおり、各部屋に繋がっている青いLANケーブルの長さに余裕がなく成端の失敗が許されないため、慎重を期して、長さに余裕のある線から順に成端作業を行った。
作業場所が天井付近の高さであることと、照明が電球色のダウンライトなので芯線の色が判別しにくいということから、思ったよりも作業は難航したが、何とか1本目をA配線で成端し、早速テスタでチェックしてみた。ところが ・・・
なんと、無情にも、子機のLEDが番号順に点灯しない。
何回見ても、3→6→1→4→5→2→7→8 の順で点灯している。ガ~~ン
一瞬、目の前が真っ暗になったが、冷静になって「A配線とB配線」の図を見てみると、どうもクロス配線(両端をA、Bそれぞれで配線)になってしまったようだ。最近のHUBは、ストレートとクロスを自動認識する Auto MDI/MDI-X機能を持っているので、とりあえずクロス配線であれば実際上の支障はないので一安心
クロスになった原因は不明だが、既設ケーブルの反対側(部屋側)の接続がB配線であったとしか思えない。ということで、2本目の成端作業はB配線で行った。
さて、今度こそ大丈夫と確信してチェック。その結果は ・・・
またしても、3→6→1→4→5→2→7→8 の順で点灯
またしてもクロス配線である。
完全に頭が混乱してしまったが、これ以上考えても仕方がないので、3本目から再度A配線でチャレンジした結果、3本目、4本目は無事ストレートで繋がった。
そして、最後の5本目。最も長さに余裕がないので慎重に成端したつもりであったが、結果は ・・・
1→2→3→4→7→6→5→8 の順で点灯。 再度、ガ~~ン
どういうわけか、5と7が入れ替わっている。
これはクロスでも何でもない単なる不良ケーブルなので、このままでは通信不可である。成端をやり直すことも考えたが、この長さではそもそもHUBに届きそうにない。
結局、5と7の芯線を入れ替えた短いLANケーブルを自作し、それを延長コネクタを使って接続することにした。
幸いにも工具箱を漁ってみると、遥か昔に買った エレコムの延長コネクタ LD-RJ45JJ5Y2 を発見したので早速活用した。
これで1の工程(成端作業)が終了である。
成端した結果(この写真は、2の作業の「分配器の移動」まで実施後)
2.既存の100BESEのHUBとLAN端子台をマルチメディアポートから取り外す
この作業は、既存のHUBやLAN端子台を留めているネジを外すだけなので、作業自体は簡単である。
ただ、作業前に寸法を測ってみたところ、取り外した位置に新しいセンターHUBを取り付けるには少し窮屈のようである。そこで、先にTV線の分配器を左に移動させた。TV線(アンテナ線)がかなり固いので移動は2cm程度がやっとだった。
また、もう1つの注意点(実は、こちらの方が重要)として、既存のマルティメディアポート純正のHUBは100Vの電源コード直付けであるため、先にブレーカーを落として電源コードを取り外す必要がある。この作業自体は難しくないのだが、多分、電気工事士の資格が必要なので、資格をとってからやりましょう。
これで、2の工程(既存機器の取り外し)が終了である。
3.2で空いたスペースにギガHUBを設置する
新しいセンターHUB CG-SW08GTX2W を設置。
これも、マルティメディアポートの基板に木ネジを取り付け、その頭をHUBの裏面の穴に引っ掛けるだけであるが、基板にピッタリと付けて固定するとHUBのLEDが見難くなるため、数cm浮かせた形で取り付けた。
4.各部屋のHUBやLANケーブルを1000BASE対応に交換する
最後に、各部屋にあった100BASE対応のHUBとケーブルを、それぞれ、ギガHUB ETG-ESH5 と Cat5EまたはCat6のケーブルに交換して全作業が終了である。
我が家の現在の機器構成ではギガ環境を活かせる組合せは少ないので、交換後に劇的に快適になったという実感はないのだが 、アイオーデータのTV録画用NAS RECBOX に格納したコンテンツを、同じくアイオーのメディアプレーヤー AV-LS500LE で再生する際に、以前は時々乱れたり一時停止していたのだが、その頻度がかなり下がったような気がする。AV-LS500LEは 100BASEしか対応していないので、理論的にはありえない気がするのだが ・・・
では。
【2013年6月22日】
今回のギガ化作業に関連した子ネタをアップしたので、興味のある方はどうぞ(→ココ)
【2016年5月7日追記】
ついに、光を導入し、インターネットもギガ対応になった。
興味のある方は以下へ。
春のネットワーク切替祭(笑) ~ NURO光に変更(契約編)、(開通編)
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コメント
こんにちは。実は我が家も新築時に松下電工のマルチメディアポートを導入したのですが、10年経ってハブが故障しました。
いきなりデータが止まるのでは無く、速度が1/10程に落ちてしまいまして。最初はプロバイダ(ウチはケーブルTVインターネット)の問題かと思って調べてもらいましたが異常なし。
ケーブルモデムとハブ(8401Kですよ〜)を特定のフラットケーブルでバイパスして接続するとスピードが戻るので、ケーブルモデムとハブの間のLAN線が原因かと思い交換工事してもらいましたがやっぱり駄目。
最後に、既製品のCat6Aケーブルを買ってきてバイパスを取り替えてみたらやっぱりアウト。ここまで来てやっとハブが(中途半端に)いかれてるという結論になりました。今、BuffaloのGIGAハブで暫定的に代用してます。現在快調。
GIGAハブ買いに行ってから、こちらの記事に辿り着きまして〜。時間を無駄にしました(苦笑)
さて、どうしましょうか。純正だと8501がGIGAですが、お値段高いんですね。
投稿: シェラバドの父 | 2013年6月10日 (月) 15時58分
シェラバドの父 さん
Toshiです。
8401Kが10年もったというのはラッキーでしたね。(ある意味アンラッキーかも・・・)
いずれにせよ、壊れるときは、思わせぶりではなくポックリ逝って欲しいものです。
> さて、どうしましょうか。
とのことですが・・・
シェラバドの父 さんは、この手の対応には詳しそうにお見受けしましたので、既に答えをお持ちのことと思いますが、
ここは無粋を承知でマジで回答させていただきますと
・GIGAを求めない場合
電工に「コラァ~」して省電力ハブにタダで交換してもらう
・GIGAを求める場合
お金持ちだと8501、平民だとBuffaloハブを本格運用(まさに私のケースです)
の2択だと思います。
私の予想は、「シェラバドの父 さんは Buffaloハブを本格運用する」に1票です。
では。
投稿: Toshi | 2013年6月12日 (水) 22時53分
失礼致します。マルチメディアポートについて調べてたらこちらにたどり着きました。
この記事を見て気になったのですが
>また、もう1つの注意点(実は、こちらの方が重要)として、既存のマルティメディアポート純正のHUBは100Vの電源コード直付けであるため、先にブレーカーを落として電源コードを取り外す必要がある。
この電源コードをHUBから取り外した後、どう処理されましたか?
私も純正ハブからバッファロー辺りのHUBに取り替えようと思っていますがその電源コードをどうすべきか気になっています。
よろしくお願いします。
投稿: ギガビット | 2017年3月 8日 (水) 21時00分
ギガビットさん
Toshiです。
お尋ねの件ですが、コードはそのままで、先の部分をビニルテープで巻いて絶縁しただけです。先端の芯線は切った方がよいと思いますが、自分がそうしたかは記憶にありません。
投稿: Toshi | 2017年3月11日 (土) 09時35分