通販でカニを買う(その4 そして、かなり強引に行動経済学)
その3から半年ぶりにカニを購入した。
今回も おなじみの かなはし水産だ。(実は、買ったのは1ヶ月以上前だが・・・・ )
商品は「訳あり☆本たらば【浜茹足】2.5Kg 5,980円」
そろそろカニを食べたいと思って候補を探していたのだが、期間限定品ということで結構お買い得オーラ がでていた。
実際、その時に かなはし水産で販売されていた 通常(?)の訳あり品のたらばは、以下のようなものだった。
3.0Kgで9,800円という価格でも他店と比べて十分納得価格なのだが、それよりも更に安く、かつ「堅」「北海道産」と良いこと尽くめなので速攻で注文した。
それで届いたのが以下。
総重量は、2,650gで、(正確には数えていないが)約14肩くらいであった。想像していたより少し小ぶりではあったが、味は申し分なく、いつも通り家族で2晩で頂いた。
かなはし水産、お薦めです・・・・
と書いていつもであれば終わるのであるが、最近、「行動経済学」関連の本を何冊か読んだので、今回それと強引に関連付けてみる。
ウィキペディアによると、行動経済学は
典型的な経済学のように経済人を前提とするのではなく、実際の人間による実験やその観察を重視し、人間がどのように選択・行動し、その結果どうなるかを究明することを目的とした経済学の総称である。
と説明されている。
私は通常の「経済学」については全くの素人であり特に興味があるわけではないが、(私が読んだ)行動経済学の本には、人が何気無く行う選択の不合理さを例示する実験結果が多数載せられており、なかなか興味深い。(私の場合、本を読んだというよりも、それらの実験結果を拾い読みしたと言った方が近いかもしれない。 )
今回のカニの購入では、他の類似商品と比較して購入を決定したのであるが、それは(かなり強引だが)行動経済学に当てはめると「おとり効果」や「アンカリング効果」の類と言える。
「おとり効果」については、「予想どおりに不合理」という本に載っていた、雑誌「エコノミスト」の購読料の設定の例が面白かった。
購読料の設定は以下の通りである。
1.オンライン版の年間購読 59ドル
2.印刷版の年間購読 125ドル
3.印刷版とオンラインのセットでの年間購読 125ドル
これを見て、誰もが「この価格を設定した人はバカではないのか? 3と比較すれば、誰も2なんか選ばないだろう」と思うだろう。(実は私も思った )
それでは、2の選択肢の存在価値は何であろうか?
2をなくして、
1.オンライン版の年間購読 59ドル
3.印刷版とオンラインのセットでの年間購読 125ドル
という2つの選択肢が提示された場合と、最初の3つの選択肢が提示された場合で、(雑誌名は自分の定期購読誌に読み替えて)自分ならどれを選ぶかを考えて欲しい。
そう、2は 3にお得感を与えるための重要な要素なのだ。
また、人は選択肢の中で極端なものを避け中庸を好むという性質(極端回避性)から、2つのランクの商品を売る場合、高い方を買わせるために更に高いものをラインナップに加えれば良いという話もでてくる。
これらのノウハウは既にマーケティングに広く利用されているので、知識として知っておくと面白い発見があるかも知れない。
次回は、友野典男著の「行動経済学」について書こうと思う。(→ ココです。)
では。
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