« 2010年9月 | トップページ | 2010年11月 »

2010年10月の記事

2010年10月30日 (土)

友野典男著の行動経済学を読んでみた

前回に続き、行動経済学ネタである。
今回は、友野典男著の「行動経済学 経済は「感情」で動いている」について書いてみる。

行動経済学
 
Koudoukeizaigaku

と言っても、この本は前回紹介した「予想どおりに不合理」と比べて難しい部分も多く、私も全て読んだわけではないのだが、最初の第一章で提示されている問題がなかなか面白いので、その中から気になった(というか私が間違った)問題を2つ紹介する。

1つ目の問題は以下のようなものである。(言い回しも重要なので、少し長いが問題分をそのまま引用する。)

問題1 
今、あなたはテレビのクイズ番組に出演しているとする。
何題かの問題に正解し、最後の賞金獲得のチャンスがやって来た。
ドアが3つあり、どれでもいいからドアを開けるとその後ろにある賞品がもらえることになっている。1つのドアの後ろには車が置かれているが、残りの2つのドアの後ろにはヤギがいるだけだ

あなたは、A、B、C3つのドアから見当をつけてAのドアを選んだとしよう。まだドアは開けていない。
すると、どのドアの後ろに車があるのか知っている司会者は、Cのドアを開けた。もちろん、そこにはヤギがいるだけだ。ここで司会者はあなたに尋ねた。
「ドアAでいいですか? ドアBに変えてもいいですよ。どうしますか?」
さあ、あなたならどうするだろうか。Aのままでもよいし、まだ開けられていないBのドアに変更してもよい。どちらを選ぶか?

私の答えは「変更しない」である。なぜなら、AとBが当っている確率はそれぞれ50%であるが、司会者が「はい、残念でした」と言ってAのドアを開けなかったことから考えて、Aの方が当る確率が高いように思ったからである。

実は、この問題の正解は「変更する」である。
ただし、間違えた悔しさ半分でケチを付けさせてもらうと、問題文が正確でないと思う。「あなたが選んだドアが当りか否かにかかわらず、司会者は必ずはずれのドアを開けてみせる」というルールの説明が抜けているのだ。
このルールの下で、当りがA, B, Cのそれぞれの場合を考えると、
・ Aの場合は「変更しない」場合に当り
・ Bの場合は「変更する」場合に当り
・ Cの場合は(この場合、司会者はBのドアを開ける)「変更する」場合に当り
となり、結局 2/3の確率で変更する方が当ることになる。
この問題は、「モンティ・ホール問題」と言って結構有名な問題らしい ・・・・ 知らなかった coldsweats01

2つ目の問題は以下のようなものである。(これもそのまま引用する。)

問題2
ある致命的な感染症にかかる確率は1万分の1である。
あなたがこの感染症にかかっているかどうか検査を受けたところ結果は陽性であった。この検査の信頼性は99%である。
実際にこの感染症にかかっている確率はどの程度であろうか?

私は「99%」と思ったのだが、回答をみると違っていた。
ここには回答は書かないが、ここで言う「信頼性 99%」とは、
・ 感染症にかかっている人をかかっていないと判断する確率
だけでなく
・ 感染症にかかっていない人をかかっていると判断する確率
も同じく 99%である、というのがミソである。
気になる人は本屋さんか図書館で。

では。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2010年10月27日 (水)

通販でカニを買う(その4 そして、かなり強引に行動経済学)

その3から半年ぶりにカニを購入した。
今回も おなじみの かなはし水産だ。(実は、買ったのは1ヶ月以上前だが・・・・ )

商品は「訳あり☆本たらば【浜茹足】2.5Kg 5,980円」
 Kani20100908

そろそろカニを食べたいと思って候補を探していたのだが、期間限定品ということで結構お買い得オーラ shine がでていた。
実際、その時に かなはし水産で販売されていた 通常(?)の訳あり品のたらばは、以下のようなものだった。

「訳あり☆本たらば【浜茹足】3.0Kg 9,800円」
 Kani20100908_2

3.0Kgで9,800円という価格でも他店と比べて十分納得価格なのだが、それよりも更に安く、かつ「堅」「北海道産」と良いこと尽くめなので速攻で注文した。

それで届いたのが以下。

届いた商品
 Kani_pict

総重量は、2,650gで、(正確には数えていないが)約14肩くらいであった。想像していたより少し小ぶりではあったが、味は申し分なく、いつも通り家族で2晩で頂いた。

かなはし水産、お薦めです・・・・ good

と書いていつもであれば終わるのであるが、最近、「行動経済学」関連の本を何冊か読んだので、今回それと強引に関連付けてみる。

ウィキペディアによると、行動経済学

典型的な経済学のように経済人を前提とするのではなく、実際の人間による実験やその観察を重視し、人間がどのように選択・行動し、その結果どうなるかを究明することを目的とした経済学の総称である。

と説明されている。

私は通常の「経済学」については全くの素人であり特に興味があるわけではないが、(私が読んだ)行動経済学の本には、人が何気無く行う選択の不合理さを例示する実験結果が多数載せられており、なかなか興味深い。(私の場合、本を読んだというよりも、それらの実験結果を拾い読みしたと言った方が近いかもしれない。 coldsweats01

今回のカニの購入では、他の類似商品と比較して購入を決定したのであるが、それは(かなり強引だが)行動経済学に当てはめると「おとり効果」や「アンカリング効果」の類と言える。

「おとり効果」については、「予想どおりに不合理」という本に載っていた、雑誌「エコノミスト」の購読料の設定の例が面白かった。

予想どおりに不合理
 Yosoudoorini_3

購読料の設定は以下の通りである。

1.オンライン版の年間購読  59ドル
2.印刷版の年間購読     125ドル
3.印刷版とオンラインのセットでの年間購読  125ドル

これを見て、誰もが「この価格を設定した人はバカではないのか? 3と比較すれば、誰も2なんか選ばないだろう」と思うだろう。(実は私も思った think

それでは、2の選択肢の存在価値は何であろうか?

2をなくして、

1.オンライン版の年間購読  59ドル
3.印刷版とオンラインのセットでの年間購読  125ドル

という2つの選択肢が提示された場合と、最初の3つの選択肢が提示された場合で、(雑誌名は自分の定期購読誌に読み替えて)自分ならどれを選ぶかを考えて欲しい。

そう、2は 3にお得感を与えるための重要な要素なのだ。

また、人は選択肢の中で極端なものを避け中庸を好むという性質(極端回避性)から、2つのランクの商品を売る場合、高い方を買わせるために更に高いものをラインナップに加えれば良いという話もでてくる。

これらのノウハウは既にマーケティングに広く利用されているので、知識として知っておくと面白い発見があるかも知れない。

次回は、友野典男著の「行動経済学」について書こうと思う。(→ ココです。) 

では。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年9月 | トップページ | 2010年11月 »