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2009年8月 2日 (日)

心の片隅に残っていた傑作 (その1 宇宙大作戦)

もう30年近く前の話になるが・・・・
私は高校までは九州に住んでいたのだが、そこの某地方TV局では、毎年夏休みになると、平日朝10時から海外SFドラマを放映していた。私はSFものは結構好きだったので、夏休みの楽しみの1つであった。
なにせ昔のことなので、いつ頃何を見たかまでの記憶はないが、タイトルとしては、「原潜シービュー号」、「謎の円盤UFO」、「宇宙大作戦」などをやっていたのは憶えている。

それぞれの番組に対する私の子供なりの評価・印象(それが今でも残っている)は
・ 「原潜シービュー号」・・・単純な冒険活劇ドラマ
・ 「謎の円盤UFO」・・・少し変わった(ひねくれた、暗めな)SFドラマ
・ 「宇宙大作戦」・・・冒険活劇風なのだがテーマは時々深いときがある
といったものであり、この中では「宇宙大作戦」が最もお気に入りであった。

今となっては、それらの評価・印象を抱いた理由すら思い出せないのであるが、薄っすらと記憶に残っている点を掘り起こしてみると・・・・
(昔の記憶の話をしているので、正確でない部分が多々あると思うがご容赦いただきたい)
「謎の円盤UFO」は

  1. 全員髪を変な色に染めている
  2. 宇宙人が顔を見せずすごく不気味
  3. いつもUFOが3機でやってきて、それを撃墜する地球側も何故か3機で迎撃に行き、何故か迎撃機は1機1発しかミサイルを搭載しておらず、決まったように1機迎撃に失敗して地球に潜入され大騒ぎ・・・ 

などが印象に残っている。

一方、「宇宙大作戦」では、30年過ぎても記憶に残っているエピソードが2つある。

  1. エンタープライズ(主役の宇宙船)と敵の侵略的宇宙人がある惑星上で鉢合わせとなる。その惑星には住人の宇宙人がいるのであるが、文明は発達しておらず、争いごとを好まず武器も持っていない。
    カーク船長はその住人を侵略から守ろうとして住人に同盟を結ぶことを勧めるのであるが、彼らは争いを好まず申し出を拒否する。実は、その住人の文明は究極まで発達しており、最後は、目の前の地球人と侵略的宇宙人の武器を無力化して両者のいさかいを止めさせ、惑星外に追い出す。
  2. エンタープライズはある宇宙人と遭遇する。彼らには2種族存在し、一方がもう一方を支配し差別している。どちらの種族も、顔の右半分と左半分が白と黒で分かれている。
    そこで、船長が支配側の種族に聞いた。「君らはどちらも見た目は同じなのに、なぜ差別するのだ?」 
    すると、支配側の種族は答えた。「君の目は節穴か?我々は、顔の右半分が白いのだ。やつら(被支配種族)は顔の左半分が白いのだ。」

通常のTVドラマでは正面から扱いにくいデリケートな問題・矛盾を、宇宙を舞台とすることで皮肉っており、なかなかスゴイ、と子供心に思った記憶がある。

それから今に至るまでに、
宇宙大作戦はスタートレックシリーズの1部であることを知ったり、新しいシリーズの作品をTVで見たりした。(その後のシリーズでは、新スタートレックは好みであるが、それ以降のシリーズには全くついていけていない。)
それでも、やはり、「宇宙大作戦」は私の中では特別なもので、「はまる」までには至っていなかったが何となく気になる存在であった。

それが、最近、特撮部分を最新のCG技術で撮りなおしたデジタルリマスター版のブルーレイBOXが発売されることを知り、大きく心を動かされた。
デジタルリマスターで撮りなおしているし、それを十分に堪能できるハイビジョン仕様・・・・
買わない理由がない・・・・
一時は喉から完全に手が出かかかっていた。(我が家にブルーレイの再生環境がないのは何故か理由にはならない・・・

Amazon.co.jp: 宇宙大作戦 コンプリート・シーズン1 ブルーレイBOX (7枚組) [Blu-ray]

Tosdvdbox

高揚する気持をグッと抑えて、冷静に考えるよう何とか自分に言い聞かせ、解説本を買ってスタートレックシリーズを復習してみることにした。

宝島チャンネル - 別冊宝島1455 スタートレック完全ガイド
Startreck_perfect_guide

スタートレックシリーズ全般を浅く広く知るのは絶好の本で、巻末に全シリーズ/全話の一覧とあらすじが載っている。
この本でわかったこと(の一部)。
・ 劇場版を除くTVシリーズは5シリーズもあり、シリーズ最初の「宇宙大作戦」は2200年代の物語であり年代的には2番目に古い。最新シリーズの「スタートレック エンタープライズ」は2100年代の話である。・・・まさに、スターウォーズ級の判りにくさである。
・ 冒頭に記した2つのエピソードは、1つ目はシーズン1の「クリンゴン帝国の侵略」、2つ目はシーズン3の「惑星セロンの対立」のようである。

この本でシリーズの全貌を把握し、少し冷静さを取り戻したので、ブルーレイBOXを買うか否かは、レンタルDVDで見てから決めることにした。
宇宙大作戦のTVシリーズのレンタルDVDは2本(各4話)でており、幸いなことに近所のゲオにも置いてあったので早速借りてみた。

レンタルDVD・・・STAR TREK/スター・トレック: NEWS
http://www.startrek-dvd.jp/archives/2006/08/21020_dvd.html

宇宙大作戦 Vol.1
 「宇宙の帝王」
 「ベータ3の独裁者」
 「コンピューター戦争」
 「死の楽園」

宇宙大作戦 Vol.2
 「危険な過去への旅」
 「地底怪獣ホルタ」
 「クリンゴン帝国の侵略」
 「二つの宇宙」

見てからの感想・・・
特撮があまりにもショボすぎる。これでは、いくらデジタルリマスターしてもかなり厳しいと言わざるを得ない。 
子供のころは全く違和感なく見ていたのだが、 「エッ、こんなのだったけ・・・」というのが正直な印象である。 「子供の時に大きいと思っていた川が、大人になって故郷に帰ってみると、小川であった」 まさにそんな感覚だ。
もちろん、宇宙大作戦の魅力は特撮ではないという意見は全くその通りと思うのであるが・・・・ 
とりあえず、ブルーレイBOXは当面はお預けとなった。

では。

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コメント

宇宙大作戦の魅力はスポックとマッコイの掛け合いですよ
そしてカークの「二人とも止めないか」ですね

投稿: ミスターカトー | 2013年12月 7日 (土) 20時28分

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