サクラエディタ 再び
私の1回目の記事でサクラエディタ(その時は sakuraエディタと記載)を紹介したが、使い始めたキッカケだけを書いて、機能については全く紹介していなかった。
今や、サクラエディタは「定番」なので、ヘビーユーザでもない私が紹介するのも少し気が引けるが、私的に「これは便利と思っている機能」を2つ紹介する。
なお、様々なカスタマイズが可能というのがサクラエディタの売りの1つなのだが、この記事の画面サンプル(特に色)や操作例では、私の好みにカスタマイズしている部分があるので、あらかじめお断りしておく。
ちなみに、私は、サクラエディタを、主に短い一時的な文章の作成や簡単なデータ加工などに使用している。(実はこのブログの下書きも サクラエディタ を使用している。)
従って、サクラエディタが最も活きる「プログラムのソースエディタ」としての視点ではないのでご容赦いただきたい。
また、今回の記事を書くにあたって、一応、最新バージョン(Ver 1.6.4.0)としたが、今回紹介する機能は昔から(多分、原作者の「竹パンダ」こと「たけ」さんが管理していた頃から)あった機能と記憶している。
【Grep】
Grep というのは、指定フォルダ以下のファイルの中から、指定文字列を検索する機能である。
例えば、以下の例は、C:\Temp フォルダ以下のテキストファイルから「エディタ」という語を含むファイルを検索している。
その検索結果の例が以下である。
(このケースでは、該当ファイルが1つ、該当箇所が7箇所)
このウィンドウ上で検索結果の行をダブルクリックすると、その該当ファイルが、該当位置にカーソルがセットされた形で サクラエディタ上に開かれる。
あ~ 便利。
【矩形選択】
テキストエディタの機能として最初にこの機能を考え出した人はスゴイと思う。テキストエディタの枠に囚われて開発していたら、なかなか思いつかない(これは「テキストエディタで実装すべき機能ではない」と逃げてしまう)と思われる代物である。
矩形選択の機能を一言で言うと、エディタ上に表示されている(複数行に跨った)任意の矩形領域を選択できる機能である。サクラエディタでは、Altキーを押しながらマウスドラッグすることで選択する。
選択した後は、通常の文字列選択後の場合と同様に、削除/コピー などが可能である。また、選択後に文字を入力すると、選択していた全ての行に対しその入力が実行される。
以上である。と言っても文章だけではピンとこないと思うので、百聞は一見にしかず、以下に例で説明する。(番号順に操作している。)
サンプルデータとして、Wikipedia の「国際電話番号の一覧」というページから、カリブ海の国の国際電話番号一覧をコピペして持ってきた。これを選んだ意図は全くないが、後の例でもわかるように、矩形選択はこのような固定長データの編集に威力を発揮する。
1.元データ
2.各行の先頭から2桁を矩形選択
3.deleteキーで削除
→ 矩形部分が削除される
4.4桁目を矩形選択
5.「,カリブ海,」を入力後、deleteキー
→ 各行の4桁目の空白を「,カリブ海,」に入替え
6.全行の先頭位置を矩形選択後に「,」を入力
→ 各行の先頭に「,」を挿入
「先頭位置を矩形選択」というのは、Altキーを押しながら先頭位置を全行分マウスでドラッグする。
この場合、横方向には1桁も選択していない、すなわち 0桁×N行 の選択なので選択範囲は表示上は見えないが、ちゃんと矩形選択の機能は動作する。
7.最後の国部分を矩形選択
→ 改行位置を超えて選択が可能
8.Ctrl-X で切り取り後、カーソルを1行目の先頭位置に移動し、Ctrl-V で貼り付け
→ 7で切り取った文字列を、それぞれの行の1桁目に挿入
8の操作について少し補足すると、矩形選択をコピー/切り取った時は、クリップボードには選択文字列が改行コード付きで格納される。
それを貼り付ける場合、(コピー元のサイズが k 桁×N 行、現在のカーソル位置が i 桁 j 行とすると) j 行以降の N 行(すなわち、j ~ (j + N -1) 行)の i 桁目に、コピー元文字列が(挿入されて)貼り付けられる。
なお、余談ではあるが、矩形選択をコピーした場合は、コピー元の文字列と共に、
"MSDEVColumnSelect"形式という「矩形選択」の目印情報も合わせてクリップボードに格納される。
貼り付ける場合、その目印があれば、上記のような特殊な貼り付けを行う仕様になっているようだ。
以上である。繰り返しになるが、矩形選択は、固定長データのちょっとした編集に便利であり、(上記の操作の一部は文字列置換でも可能なものはあるが、)それらを簡単で直感的にできるのがメリットである。
では。
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