互換品を考える
今回は、私が利用している互換品を紹介する。
特に明記していない場合は、記載の価格は 2月13日深夜に調べた amazon の価格である。
【インクジェットプリンタの詰め替えインク】
我が家には2つのインクジェットプリンタがある。
HP psc 1210 と CANON IP4100 である。
HP psc 1210 は スキャナ機能も持ったオールインワン機で、我が家ではPCと接続しておらず、もっぱら お受験用の問題用紙のモノクロコピー機として使っている。(従って、カラーインクは装着してない。) 黒の顔料インクを搭載しているため、普通用紙にもクッキリ印刷できる。1万円しなかったと思うが、なかなかの働き者である。
が、HPはインクカートリッジとヘッドが一体化しているためか、純正インクカートリッジが高く、顔料黒 hp 56(C6656A) が \2,265、3色1体のカラー hp 57(C6657A) が \3,597 もする。
最初のうちは、純正インクカートリッジを買っていたが、やはり、毎回2000円を超える出費は痛い。それに、本体がカートリッジ込みで1万円しないのに、このカートリッジの値段はどう考えても納得がいかない。(「そういうビジネスモデルです」と言われれば、それまでだが・・・。)
というような不満はずっと抱いていたのだが、互換インクも結構高かったり、品質も何となく怪しい気がして、なかなか手を出せずにいた。が、ビックカメラで、たまたま、大きく「56」と書かれたエレコムの互換インクを見たとき、メーカーの知名度と980円という安さにも釣られてついに買ってしまった。
この1箱で4回まで詰め替えることができるのだが、現在2回まで詰め替えた。
結果は・・・良好である。というか、全く違いがわからない。詰め替え作業も最初は説明書を見ながら30分、慣れれば15分程度で終わる。
左がCANON用、右がHP用
これに気を良くして、早速、IP4100の互換インクも買ってしまった。当然、エレコムである。純正カートリッジは、カラーが4色独立の BCI-7eシリーズで 4色セットで amazonで \3,426、顔料黒が BCI-3eBK で同じく \917 である。
買ってみて判ったのであるが、同じエレコムでも、HP用 と CANON用 では インクの注入方法が違うのである、HP用は注射針のようなものをインク容器に装着して、それをカートリッジに差し込み、ネジを廻してピストンを徐々に押してインクを注入するのだが、CANON用は先の細くなった注入キャップをインク容器に装着して、容器の腹を押してインクをカートリッジ内に注入する形式である。どちらもインク容器とは別に、カートリッジを固定する専用の治具が付属しており難しくはないが、CANONの方が手間はかからない。
左がCANON用、右がHP用
IP4100 の方も、各色、1回ずつ交換した程度であるが、これも今のところ全く違いが判らない。(自分が鈍感だという気もするが・・・。)
インク詰め替え時の注意点として、インクが漏れる可能性があるので、万が一のことを考え下に広めに新聞紙を敷いておいた方がよい。(私もHPの2回目の詰め替え時に注射針の先のキャップをはずした瞬間、インクが噴出した経験がある。)
また、インク残量の警告が出た時点で早めに補充した方が、カートリッジ内のスポンジが乾燥せずインク出口への供給が途切れないので良いようだ。
最後にざっと金額試算をしてみよう。
- HP
顔料黒 56 純正品 1回分 \2,265
ELECOM 互換品 THR-027HB 4回分 \768
1回当りの比較 約11.8倍 - CANON
BCI-7e 4色パック 純正品 各1回分 \3,426
顔料黒 BCI-3eBK 純正品 1回分 \917
ELECOM 互換品 4色+顔料黒 各4回分 \2,742
1回当りの比較 約6.3倍
【ビデオカメラのバッテリー】
私の保有している CANON iVIS HG21 には、付属品として BP-807 というバッテリーが付属しているが、これが公称でも実使用時間50分という、少し心許ない仕様である。私の場合、一度に長く撮ることはめったにないが、いざと言うときの用心として予備バッテリーが欲しいところである。予備の純正バッテリーとしては、BP-819(実使用時間 約1時間45分)があるが \11,000 もするし、チャージャー CG-800 を合わせると \17,450 もする。(チャージャーがないと、ビデオカメラ本体を占有して充電しなければならず、チャージャーは必須と言える。) カメラ量販店で買った人はポイントで買うというのが定番であるが、私の場合、キタムラの通販で買ったのでポイントはない。
そこで、互換バッテリーとしては有名な ロワ(ROWA)のバッテリーを買ってみた。BP-819 相当品+チャージャーで \1,880 なので 約10倍近くの値段差である。
手前がCANON純正BP-807 で 向こう側が ROWA BP-819 相当品
ROWAにはキャップ(一番奥側)が付属していた
ROWAのバッテリーとチャージャー
以前、ネットで言われていたチャージャー装着時のガタつきは解消されていた
もう数回使ってみたが、特に問題なく使える。最初に、2~3回 「満充電-使いきり」を繰り返す慣らし運転が必要であったり、実使用時間が純正より短いという噂はあるものの、値段差を考えると予備としては十分である。(実際は、予備として眠らせておくのは良くないとのことなので、私は純正と交互に使用している。)
問題点も挙げておく。
- バッテリー残量がわからない
- 電源投入時に毎回「純正バッテリーでない」ことが表示され確認操作が必要
- 使用中は液晶やテレビの右上に常に赤い?マークが表示される
1番目と2番目は仕方がない気がするが、3番目はCANONさんに何とかして欲しいものである。
以上、私のまだ数少ない経験では、デメリットを理解して利用すれば互換品も悪くないと言う印象である。今回、挙げたインクカートリッジやバッテリーは、互換品が1つの市場を築いているが、2倍以内の価格差ならまだしも 5倍や10倍の差はどうみても、純正品の値付けがおかしいような気がする。携帯電話がそうであったように、いずれ近いうちにビジネスモデルが見直され、受益者に正当に負担させるように変わっていくのではないだろうか。
【2011年6月18日追記】
バッテリーが劣化したため、残量表示に対応した ROWA社バッテリーを再購入した。興味のある方は、コチラ。
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